Excelのオンライン版で、ランキング順位を表示する関数「RANK」と「RANK.EQ」と「RANK.AVG」の違いを説明します。
結論から言うと、同じ順位があった場合の表示方法が異なったり、アプリ版のExcelでは使えるバージョンが異なる、といった違いがあります。
関数「RANK」と「RANK.EQ」と「RANK.AVG」で同じ部分
いずれの関数も、対象の数値が評価対象のセル範囲の中でのランキングを表示する、といった機能は同じです。
以下は、関数「RANK.EQ」を使った例です。
以下の例では、「点数」の列を元にして、大きい順に1,2,3…といったランキングを表示しています。
また、いずれの関数も、構文も全て同じです。
関数「RANK」の基本構文
=RANK(数値, 範囲, [順序])
関数「RANK.EQ」の基本構文
=RANK.EQ(数値, 範囲, [順序])
関数「RANK.AVG」の基本構文
=RANK.AVG(数値, 範囲, [順序])
- 数値:評価する数値やセル番地を指定
- 範囲:評価対象のセル範囲を指定
- 順序[省略可]:省略または0で降順(大きい順 10, 9, 8…)、0以外で昇順(小さい順 1, 2, 3…)
関数「RANK」と「RANK.EQ」と「RANK.AVG」で異なる部分
異なる点①:同じ順位があった場合の表示方法が異なる
同じ順位があった場合に、関数「RANK」と「RANK.EQ」では上位からのランキングを表示します。
一方、関数「RANK.AVG」では平均のランキングを表示します。
ちょっと何を言っているか分からないと思うので、以下の具体例を見てください。
上のシート上で、「点数92」が3人います。
この3人のランキングは、最高得点の「点数93」の次になります。
そこで、関数「RANK」と「RANK.EQ」では、順位が2と表示されています。
これは、一般的によくある表示方法なので、違和感は少ないでしょう。
一方、関数「RANK.AVG」では、順位が3と表示されています。
これは、ランキングの3つのポジション、2位+3位+4位の合計を3で割った平均となっています。
=(2位+3位+4位)÷3
=9位÷3
=3位
異なる点②:アプリ版のExcelで使えるバージョンが異なる
以下の図は、3つの関数の導入された今までの流れを表しています。
元々、Windowsアプリ版Excel 2007までは、関数「RANK」しかありませんでした。
その後、Windowsアプリ版Excel 2010・Macアプリ版 2011から、関数「RANK.EQ」と「RANK.AVG」が追加されました。
従来からある「RANK」は、Excel 2007や2003を併用して使うときのために残されています。
Web版(Excelオンライン)だけを使ったり、最近のWindows/Mac版のExcelと併用するであれば、新しい「RANK.EQ」や「RANK.AVG」を使えば良いです。
しかし、古いWindows版のExcelと互換性を持たせる必要がある場合は、「RANK」を使う必要があります。
Excel Web版/Windows版/Mac版の対応表
関数 | Web版 | Windows版 | Mac版 |
---|---|---|---|
RANK | 対応 | 365(サブスク) 2021 2019 2016 2013 2010 2007 2003 | 365(サブスク) 2021 2019 2016 2011 |
RANK.EQ | 対応 | 365(サブスク) 2021 2019 2016 2013 2010 | 365(サブスク) 2021 2019 2016 2011 |
RANK.AVG | 対応 | 365(サブスク) 2021 2019 2016 2013 2010 | 365(サブスク) 2021 2019 2016 2011 |
まとめ
Excelのオンライン版で、ランキング順位を表示する関数「RANK」と「RANK.EQ」と「RANK.AVG」の違いを説明しました。
内容は、同じ順位があった場合の表示方法が異なったり、アプリ版のExcelでは使えるバージョンが異なる、といった違いがあります。
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